こんにちは!
中澤です。
夏休みも残すところ、あと1週間ほどですね。
生徒たちからは、
『あと宿題は自由研究だけ~!』
『え、もう1週間しかないの!?』
『先生、なんで読書感想文ってあるの?』
なんて言葉を聞いていますが(笑)
一母親としては、
よ、ようやく残り1週間!
あともう少し…!
といった、気持ちでいる私です。笑
*
さて、今日は教室便りに書いています、
【デジタル時代に求められる不便さ】について、
お話したいと思います。
ますます便利になる私達の生活では、
短時間で答えが見つけられるようになり、
じっくり考える時間、待つ時間が減っています。
・録画しておけば、テレビCMはショートカットができ、
・並ぶお店もインターネット予約で待ち時間をカット
・Youtubeで好きな番組を視聴し放題
1か月先のマンガ本発売を
待っていた時代とは訳が違います。
(リボンやちゃおを、ご存知でしょうか笑?)
*
子どもたちの遊びも、
デジタル機器やゲームは必須のアイテムになっていて、
刺激的な映像や音によって
夢中になる仕組みがあります。
反対にそろばんは、
目で見て、指先を使い、その過程を
ひとつ、ひとつ積み重ねて思考します。
ぱちぱちという珠の音を聞きながら、
深い集中に入っていきます。
そろばん学習は脳の前頭葉を活性化させ、
集中と注意力、記憶力を司る部位を鍛えます。
ゲームに集中することと、
そろばんに集中することでは、
使っている脳の部位も、
集中の意味も異なるのです。
そろばんは、一つの問題に対して
答えを導き出すまでのプロセスを
段階的に思考しなければなりません。
ボタンひとつですぐに答えが出る
便利さがないからこそ、記憶にとどまり、
なぜ間違えたのかも検証することができます。
このプロセス(訓練)によって、
本当の集中力が養われます。
実際にそろばんを習い始めた子どもたちは、
学校の授業でも集中力が向上し、
宿題に取り組む姿勢も変わったなどの声が多く聞かれます。
先日も、子どもの頃に
そろばんを習っていた友人と話した際に、
「そろばんを習っていて、
最も良かった事は集中力が身についたこと」
というお話を聞きました。
私もそうです。
しかるべきタイミングで、集中できる。
ぐっと入り込む力って、
勉強面にしろ、自分の興味分野にしろ、
質・量の両面に影響するので、とても大切ですよね。
*
「計算なんて自分でしなくても、
答えが出せるのに、なぜわざわざそろばんをするの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
プロセスの大切さを知り、
思考を繰り返すからこそ
達成感を味わうことができるのです。
(そして大人になると、
一瞬で過ぎ去る結果も大切かもしれませんが、
それまでのプロセスの方がよっほど
自分にとって学びや楽しい時間を与えるものだと
感じるものではないでしょうか。)
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そろばんに限らずキャンプなどのように、
あえて不便さを楽しむアクティビティの
人気が高まっているのは、人間が本質的なものを
求めている証なのかも知れません。